短編小説

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スロウダイヴ

扉を開けたとたん、病的なフィード・バックが俺を取り囲む。 その次は、甘ったるく囁くヴォーカルが誘惑する。気だるげに、でも官能的に。
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Field of Heaven

本当に、自分が自分らしくいられる場所。 いったいどのくらいの人間が、たどり着けるのだろう。
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ネバーギブアップ!

ヤマのことが好きなんだと気付いたのは、つい最近。 それ以来、ヤマが女としゃべってたりする場面を見ると、なんだかイライラしてくる。 なんでぇ、あんなブス、とか思ってたりもする。おれの方が可愛いのに、とかさ……。 そして、今日もおれは不機嫌だ。
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CDショップ店員になりました・後編

今日は忙しいぞ。 なんせビッグタイトルが三つもリリースされるんだからな。レコード会社も色々戦略があるんだと思うが、ビッグなアーティストの発売日がぶつかるということはよくある。
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CDショップ店員になりました・前編

なんてことだ。 CDやレコードが売れない時代におれは生まれてしまった。ヴァージン・メガストアーズ、HMV、シスコ、ワルシャワ…… どんどん潰れていった店を前に、おれは何をすればいい。何をすべきなのか。アルバイトを一年して、ようやく社員になれたときに思ったんだ。
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きみのためにできること・後編

ある夜、僕は陽子とゆうへいが小部屋へ一緒に入るのを目撃した。 そこの部屋は二人用の部屋で、知り合いの台湾人カップルが使用している部屋だった。
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きみのためにできること・前編

つらいとき、きみの姿を思い出してた。 本当に一人になって、寂しくて耐え切れなかったときは、きみがずっと見つめて話を聞いてくれていたこと思い出してたんだ。 だから、僕は今笑顔で、こうしてきみと――。
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See you tomorrow・後編

散々弄られたあと、一人教室を出る。 汚された体を引きずりながら、郁は嗚咽を堪えて泣いていた。 下半身が痛む。一歩進むごとに物理的な痛みと心理的な痛みが交互に襲う。
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See you tomorrow・前編

放課後、クラスの片隅で少年同士が口付けを交わしていた。 何名かがそれを見つめ、はやし立てている。そして、更に深く深く喉奥まで届くように舌を絡ませる。
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さよなら、ファインマン

ねえ、先生、何で海は青いの? 光が散乱して、色付けているからだよ。 空が青いのは?
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バーバリーのマフラー

真空に溶けてゆく息はいつも純白だった。 天気予報は、くもり時々雪。 今日の雲は、鉛筆の削りかすみたいな色をしていて、けして綺麗ではない。でも、このまま雪が降ればコントラストが美しいだろう。黒い雲から、白い雪が舞い落ちる。
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無敵の存在

秋山みひろはアホだ。もう、アホ、バカ、救いようもないほどバカ。 テストはいつも0点だし、ノートなんか真っ白だ。
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